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【マンスリーセレクト9月】 9月15日(土)『希望のかなた』上映会

誰かを受け入れるとき、そこには希望が生まれる

9月のマンスリーセレクトはフィンランドの名匠、アキ・カウリスマキ監督の最新作『希望のかなた』をお送りいたします。

アキ・カウリスマキ監督といえば、ちょうど1年前の9月にマンスリー上映会で前作『ル・アーブルの靴みがき』を上映した、シネマ・デ・アエルではお馴染みの監督さんです。

作品のテーマは、フランスの港町にたどり着いた難民の少年と人々の交流を描いた『ル・アーブルの靴みがき』と同じく、ヨーロッパで大きな社会問題となっている難民。これらの作品をカウリスマキ監督は『難民三部作』と呼んでいるそうです。(本作が2作目)

重いテーマに独特の感性で切り込むカウリスマキ監督ですが、愛らしいキャストと、ほっとするユーモアがそこかしこに散りばめられ、上質なドラマとして楽しんでいただける作品です。

第67回ベルリン国際映画祭 銀熊賞(監督賞)/ 2017年国際批評家連盟賞年間グランプリ受賞作品

上映は9月15日( 土) の3回 ( ①10:30- ② 13:30- ③ 16:00-)

どうぞお見逃しなく!

🌟ココが見どころ!

 フィンランドは、デザイン産業が発達しているおしゃれな国で、福祉国家 というイメージを私は持っていました。シリアで空爆により家と両親を失い、 はぐれた妹を探すうちにフィンランドにたどり着いたカーリドも、「フィン ランドは過去に内戦を経験していて難民に寛容だと思う」と期待しますが、 現実には入国管理局で犯罪者のように扱われたり、街でネオナチに襲撃され たりとひどい目に遭います。

 おそらくヨーロッパ全体が難民問題に悩まされており、社会に寛容性が失われているのかもしれません。ただ、そんな彼を 助ける人もいて、レストランのオーナーのヴィクストロムや従業員達は決し て商売上手ではなく、頼りない感じの人たちなのに、なぜか当然のようにカー リドを受け入れます。本人達は理由は一切言いませんが。難民という難しい問題を扱っていますが、音楽とユーモアが基調になって いるので気軽に楽しめます。

 劇中にたくさん出てくる音楽はほとんどがフィンランドの曲のようですが、どこか日本の演歌や歌謡曲に通じる哀愁が漂っています。それが酒場や街角で実際に演奏されているかのように流れてくるので、自分もその場にいるような不思議な感覚になります。また、登場人物らが寿司レストランを開店するくだりは笑えます。

 日本人にも親近感が持てるのでおすすめです。この映画は理想を描いていて、一見ありえないストー リーのようにも見えますが、私には世界のどこかできっと起きていることのように思えました。 ( プロジェクトメンバー 八谷 三和 )

【シネマ・デ・アエルマンスリーセレクト『希望のかなた』上映会】

上映日:9月15日(土) ①10:30 ②13:30③16:00 (上映時間98分)

会場:シネマ・デ・アエル(宮古市本町2-2 東屋駐車場内「蔵」)

料金:一般1200円(中学生以上無料)

定員:各回40名

主催:シネマ・デ・アエルプロジェクト

共催:文化なしごと人コンソーシアム、三陸みらいシネマパートナーズ、みやこ映画生協

後援:宮古市、宮古市教育委員会

Introduction

誰かを受け入れるとき、そこには希望が生まれる

内戦が激化する故郷シリアを逃れた青年カーリドは、生き別れた妹を探し て、偶然にも北欧フィンランドの首都ヘルシンキに流れつく。空爆で全てを 失くした今、彼の唯一の望みは妹を見つけだすこと。ヨーロッパを悩ます難 民危機のあおりか、この街でも差別や暴力にさらされるカーリドだったが、 レストランオーナーのヴィクストロムは彼に救いの手をさしのべ、自身のレストランへカーリドを雇い入れる。そんなヴィクストロムもまた、行きづまった過去を捨て、人生をやり直そうとしていた。それぞれの未来を探す2人は やがて “家族” となり、彼らの人生には希望の光がさし始めるが...( 公式サイトより )

監督・製作・脚本・美術:アキ・カウリス マキ

出演:シェルワン・ハジ、サカリ・ クオスマネン、イルッカ・コイヴラ他 2017年フィンランド/98分/配給:ユー ロスペース

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