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エリック ロメール「友だちの恋人」異例の3日間上映やります。

11月10日から12日までの3日間、映画「友だちの恋人」を上映します。 監督はエリック・ロメール。有名な「緑の光線」を撮ったあとの作品で、80年代の隠れた名作です。

僕はロメールの映画がとても好きで、この「友だちの恋人」と、「緑の光線」「冬物語」、そして初期の短編で「モンソーのパン屋の女の子」などは本当にすばらしい作品だと思います。

ロメールという人は、女の人の溢れだすような気持ちをとても上手に捉える監督です。女の人の溢れだすような気持ち、そこを捉えられる目を持っているので、やはりそのほかもろもろの事象もよく見抜いて撮ってる感はあります。作家として本物なのでしょう。

「友だちの恋人」はなかなかお目にかかれない映画です。今やTSUTAYAやGEOのレンタルで検索してもでてこない作品です。

ぜひこの機会に見ていただけたらと思います。

上映スケジュールはこちらになります。

11月10日(金) 19:00– 11月11日(土) 10:30–、14:00–、16:30–、19:00– 11月12日(日) 10:00–、14:00–、16:30–

シネマ・デ・アエルのマンスリーセレクトとしては、異例の3日間上映です。 一般 1,000円、中学生以下無料。上映時間102分。 カフェもオープンします。ぜひおいでください。

ちなみに、レア役を演じている美人、ソフィー・ルノワールは、画家ルノワールのひ孫さんだそうです。

© Les Films du Losange

左がレア役のソフィー・ルノワール。美人で、ちょっと魔性な感じの役です。

右が主役のブランシュを演じるエマニュエル・ショーレ。この映画は、彼女の魅力に尽きる気もします。

最後に、チラシに載せた僕の紹介文と推薦文もそのまま転載させていただきます。

<イントロダクション>  フランスの名匠エリック・ロメールが描く男女4人の恋愛喜劇。ベネチア国際映画祭グランプリを受賞した「緑の光線」(1986年)に続く、ロメールがもっとも充実していたころの作品です。ほぼ全編、男女の会話の積み重ねで展開する恋愛劇は超リアル!

<ストーリー>  ブランシュは恋に気後れする性格。もうかれこれ2年、彼氏がいない。一方、レアは男に対し自己主張もしっかりする奔放な女の子。ある日、ブランシュはレアの男友だちアレクサンドルに一目惚れする。ところが彼女はアレクサンドルを前にすると緊張し、会話ができない。一方レアにはファビアンという彼氏がいるが、このごろ関係はぎくしゃくしている。そんな中、レアは別の男とバカンスの旅へ。残されたファビアンはブランシュをウィンドサーフィンに誘うが…

<ここが見どころ>  4人が4人、友だちの恋人を好きになる。際どい話です。  今もそうなのか知らないですが、僕が学生のころ、ロメールといえば「オシャレな映画」という文脈で女性誌に取り上げられているのをよく目にしました。パリ。知的な会話。大人の恋愛。いまだこうしたメディアのムードは変わらない気はしますが、演出らしい演出をしないロメール映画の恋愛は現実的で、ズブズブの日常会話が続きます。それを固定カメラで淡々と撮ります。  オシャレとか知的とか、そんなことより、人が出会い言葉を交わす中に、感情をふるわす繊細なきっかけが潜んでいて、それは目には見えない。でもその見えない位置で人は感情を溢れさせる。そこを捉えた映画です。現実を離れ夢のようなドラマを見せる映画があるとしたら、この映画は反対で、ごく普通の現実、そのままの中にあるドラマを拾い、その溢れるような気持ちを見せてくれます。

© Les Films du Losange

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